銀河を駆ける猫

□船内案内。後編
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ランティ「売ェいや、いい!!見たら俺は二度と立ち直れなくなる!!」


そう言ってランティは俺に背を向けた。


カズヤ「売ェちょ、ちょっとルキ!?ダメだよ!リコが見てるんだからッ!」


『あ、そっか、ゴメンねリコ…;』


カズヤの言葉を聞いて俺は服から手を離してリコの居る方を見た。

すると……


リコ「ジーーー////」


顔を紅くしながらリコが俺をガン見していた…;


『すみません、調子に乗りすぎました…;』

あれ?なんで俺謝ってんだろ…;


リコ「チッ 、ところでシラナミさん?デザート作れるんですか?」


『売ェっ!?』

売ェ舌打ち!?今リコさん舌打ちしませんでした!?


カズヤ「え?うん…まぁ、唯一自慢できるところというか、得意ではあるかな。」


ランティ「何を謙遜してるんだよ。
俺は料理一般、お前はデザート部門をトップで卒業した実力だろ?」


『酷いわカズヤ!!またそうやって私を騙したのね!?ランティだってそう言ってるじゃない!!』


カズヤ「ルキ……そのネタはもういいよ…対処に困る…;」


『ケチーッ!!』

なんだよ、カズヤの奴!!もう少しこのネタ使わせろよ!!


ランティ「ははは、カズヤのデザートは絶品だ、俺が保証する。」


リコ「うわー!本当ですか?今度、ぜひシラナミさんのデザートを食べさせてください♪」


カズヤ「うん、いいよ!それぐらい、お安いご用さ。」


リコ「約束ですからね?破ったら酷いですよ!」


カズヤ「うん、わかった!約束する。」






____________


-no side-



ルキ達が出ていったその後…


ランティ「…………………。」


ランティは通常の仕事に戻り、食事の仕込み作業をひとり黙々と行っていた。


ランティ「……………………。」


しかし突然包丁をまな板の横に置くと…


ランティ「Σーウオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーッッッッッッッッッッッッッッ!!」


突然雄叫びにも似た叫び声を上げると、そのまま床に膝から崩れ落ちた…


ランティ「俺としたことが…っ!まさか男に一目惚れした挙句、告白までするなんて…っ!

っていうか、あの容姿でルキが男だなんて…っ!!

神様は…っ絶対に…っ…意地悪だあぁぁぁぁぁーーーーーーっっ!!!!」



どうやら告白後、何事も無かったように気丈に振る舞っていたランティであったが…

内心では友人の前で男に告白した気恥ずかしさと、一目惚れした相手が男性という事実が相当ショックだったらしい…


その魂の雄叫びは食堂のあるフロア全体に響き渡ったという……





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