拍手お礼小説
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なんで、一番にならなきゃいけないの?
「はあ…」
ため息をする少女。
今はテスト返却の時間。
抜き打ちではなかったが…
「今回も頑張ったのに…」
ため息混じりにいうキャンディ。
これじゃ、またパパとママに怒られる。
手にしているのは自分のテスト。決して悪くない。むしろ、クラス上位の成績。
なのに…
授業も終わり、みんな自室へ戻った。
キャンディ以外は…
「はあ…」
今日何度目のため息だろう。
少女の目には涙が溜まっている。しかし、決して泣こうとはしない。
泣いたら、負けだもん。
絶対、泣かないから。
「…キャンディ?」
ドアの方から声がする。
「まだ、帰ってなかったの?」
ドアに背を向けていたキャンディはそっちをみる。
声の主は…
「マッシュ…?」
クラスメートのマッシュ。
筆記はキャンディより劣るが、実技はクラスのトップの3本の指にはいる力の持ち主。
「どうしたの?こんなところで」
それに、マッシュは優しいからなあ。
「ちょっと考えごとしてた…」
無理やり笑うキャンディ。
「そう…?」
マッシュはキャンディの隣でいった。
「別に口出しするつもりはないけど、ひとりで抱えないこと。泣いたっていいんだから…」
ね?とキャンディをみる。
途端、キャンディの頬を伝うものが見えた。
今までためていたものが涙となって…
窓から差し込む夕陽に染まり、輝いている。
「私…頑張ってるのに、パパとママに認めてもらえなくて…いつも一番になれって言われて…」
堰を切ったように、小さく話すキャンディ。
「うん。キャンディが頑張ってるの僕が一番知ってるから」
ぽんぽんとキャンディの頭を軽く叩くマッシュ。
顔をみると優しく微笑(わら)っている。
「ありがと…」
湿った声。
ありがと、マッシュ。
「さあ、戻ろっか」
と、手を差し出す。
うん!!と手を置くキャンディ。
いつもの明るい笑顔がキャンディに戻っていた。
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拍手ありがとうございます!!
嬉しくて、踊ってます(笑)
今回の拍手お礼小説は主キャンです。
男主+キャンディかな?
初挑戦です。
この小説は結構気に入ったので、拍手お礼小説にさせていただきました!
マッシュ優しいですね〜
キャンディがマッシュの追っかけ始めてもおかしくないくらい(笑)