Story
□ずっと側に
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ある日の昼下がり、
私と美知留は公園のベンチに座って話していた
「瑠可」
「ん?」
「瑠可は、ずっと私の側にいてくれるよね?」
その言葉に私は美知留の方を見た
その顔はどこか不安そうで───
「何だよ、いきなり」
私は笑いを含めながら言った
「ううん。ちょっと思っただけ」
そう言っていつもの表情に戻った
「…当たり前だろ。私はずっと美知留の側にいるよ」
すると美知留は嬉しそうに微笑んだ
「良かった。瑠可がそう言ってくれて」
「何か変だぞ、今日の美知留」
「別に変じゃないもん」
おでこをツン、と突くと美知留は頬を軽く膨らませながら言った
そしてお互い顔を見合わせて笑った
美知留が心配をしなくても、
私はずっと前からそう思ってた
ずっと
ずっと側にいるよ
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