短編
□アイのアカシ
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あたしの首筋にあるいくつもの赤い華。
それは君がつけたもの。
“アイのアカシ”
「ふふ、いっぱいついてますね〜」
『誰がつけたのよ』
「んふふ。綺麗」
あなたは口に手を当てて静かに笑った。
「こっち来て…」
優しい顔してベッドにあたしを招いてあなたはあたしを愛す。
『っ和…好き…愛し…てるっ…』
行為の最中、いくらあたしが愛してると言ってもあなたは微笑み返すだけ。
首筋にあるいくつもの赤い華。
これはあなたのあたしへの
“アイのアカシ”
でしょ?
どうしてあなたは「愛してる」を言ってくれないの?
ねぇ…あなたの首筋にあるアイのアカシは…
誰の?
-END-