レツゴ文

□immortelle
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「左薬指に光る指輪が眩しいねえ〜ヒュー★」


ドキッ! という擬音語が聞こえてきそうなくらいに驚きの反応を、2人同時に見せた。
ちょっとエッジ! とジョーが照れ隠しするかのように食らいつく。
ブレットが半目で視線を送る。酔っ払いでも侮れない、それがエッジ・ブレイスという男だった。


「まあ、たしかにエッジの言う通りだな。」
「別に今さら恥ずかしがることでもないじゃん…アステア夫妻さん。」


ハマーとミラーまで茶化す始末。エッジはどこか勝ち誇ったかのような表情でビールを飲む。言い返す言葉がない代わりにジョーの顔がほんのり赤くなる。これは酒のせいだけではなかった。一方ブレットは情動にかられて無言だった。












宇宙飛行士就任式と同じ日のことだった。
人生を大きく揺り動かす日に、人生最大の勇気を振り絞った男がいた。
全員の就任認定の儀が終わったあと、代表で答辞を述べた後にその男は一呼吸した後、すぐ隣にいた彼女の名前を呼んだ。彼女はビクッと反応を示し、きょとんとした目で彼に視線を向けた。
その場にいた誰もが2人に注目した。そして彼の口から、人生で1番大きな決意を言い放つ………。
















「でも流石リーダーだよな。」
「まさか就任式の日にプロポーズなんてな。しかもその日に入籍! 」
「この日と〜ヒクッ、決めていた〜だってよ!!!ヒクッ。」


あー言ってた言ってた! 男3人がドッと盛り上がった。テーブルをバンバン叩いている。
酒が回っていることもあって、テンションがいつも以上に高かった。ただし3つ目の発言をした赤髪は、完全にぶっ壊れていた。

 
 
 
 
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