レツゴ文

□光の誓いが聴こえた日
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ピピピーピピピー





単調なアラームの音が部屋に響き渡る。
布団から腕を出し、アラームに手を掛け、その音を止める。
針は午前五時を指していた。


「寒っ…!」


冷え込む朝方、いつの間にか冬は訪れていた。
まだまだ春先は遠い。


眠い目をこすりながら、ゆっくりと起き上がる。
その時、ふとした感覚が自身の中で駆けた。





(何だろう…何だか…)





感覚よりも先に身体が動いていた。
ジョーはベッドから降りて窓へ歩み寄る。まるで導かれるように。


早朝の暗闇は街を覆っていた。光が射し込むのにはもう少し時間がかかるようだ。


寒いとわかっていながら、手が窓の鍵に動いていた。
カチッと降ろし、そっと窓を開ける。
無意識のようで意識的なこの行動に躊躇いはなかった。


わかっていたことだがやっぱり寒い。
ひんやりとした風が吹きぬく。その冷気が前髪をめくらせた。


何となく視線を下に向ける。
暗さに目が慣れたせいか、だんだんと視界がはっきりしてきた。

よく見るとそこには人が立っていて、こちらに向かって手を振っていた。

(まさか…)


見覚えのあるシルエット。
さらに目を凝らすと、それは浮き彫りになった。



その「まさか」だった。
 
 
 
 
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