ポケスペ文

□気持ちが伝わる日
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あの人はもう約束の場所にいた…。
僕が呼び出しておいて、肝心の呼出し人が後から行くなんて…。




(すぐそこにいるのに…)




ただ佇んでいるこの時点で、僕はとんでもない事をしている…。




「はぁ…。」



本日何回目かわからない溜息。
ふと視線を下に傾けてみれば、手中には僕なりに頑張って施した、不器用なラッピングに包まれた手作りのチョコレート。

何となくリボンの蝶々結びの部分を、かじかんだ指で整えてみた。

そしたらほのかに中身のチョコレートのにおいがした。



そういえば、昨夜も似たようなにおいを嗅いたような気がした。
 
 
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