うえき文

□幸人
3ページ/13ページ




すぐ隣りにいるのに、遠く感じるこの距離………







お互いに疑問を抱き、お互いの意中を伝えられずに、二人とも気持ちが竦んでいた。










冷たい風が何処からともなく吹いている





「寒いね……。」
「そう、だな…。」






ただの気まぐれな風が何もしていない二人に気まずい空間を作り出してしまったようだ。












だけど本当に不思議な事に、二人の心境は温和だった。









この空間さえも、二人にとって好適な場になっていた…。
 
 
 
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ