story

□恋心に変わるまで
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「ロックオン・ストラトス、泊めてくれ」

玄関のチャイムが鳴り扉を開けたら、そこには大量の荷物を引っ提げた同じガンダムマイスターの刹那がいた。





いつものように地上に待機していた。
今回はなかなか地上に降りている時間が長く、活動するまで約一ヶ月はある。
久々の地上を絶賛・満喫中(おんぷ)にそいつはやってきたのだった。



「俺を泊めろ」
目の前にいた刹那が再度そう言う。
(…ていうかあれ?何か命令口調になってないか?)
俺が何も言えずにいると、刹那が口を開いた。
「聞いているのかロックオン・ストラトス。俺をここに―」
「泊めろ、だろ?」
「わかっているなら泊めろ」
はい、そうですかわかりました、なんて言うとでも思っているのか、俺が泊めてくれて当然だと思っているのか。
言い方が可愛げがないし態度も悪い。
「…あのなぁ、刹那。そんなの俺にいきなり言われても困るんだけど。大体俺とお前、まだ出会って数週間だよな?」
刹那が静かに頷く。
「だからって何か問題があるのか」
機嫌が悪そうに見えるのは多分気のせいじゃない。
いくら出会って数週間といえど、明らかに顔に出ているのがわかる。
「はぁ…ったく…」
そんな刹那をほっぽり出すわけにもいかず、俺は仕方なく家に上がるよう言った。

「今回だけだからな」

そうは言ってみたものの、もちろん刹那からの返事はなかった。





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