story
□ミルク事件
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【アレルヤside】
それはロックオンが刹那にミルクを奢ったところから始まった。
「俺さ、やっぱり子供の面倒見るのうまいと思うんだよ」
ロックオンはいきなりアレルヤにそんなことを呟いた。
「ほら、さっきだって。刹那ちゃんとミルク飲んでたろ?」
そう言って笑う。
(……あれは飲んでた、というより…飲まされた、じゃないのかな)
あの時の刹那はどう見ても怒っていた。
僕はてっきり「こんなもの飲めるか!」とか言うと思ったんだけど。
刹那は周りの目を気にして黙って飲んだ。
(偉いよ刹那…!)
その姿に僕がホロリときたのは言うまでもない。
だがミルクを奢った本人はそんなこと思って……
………いや。
気づいてすらなかったらしい。
それから僕はロックオンのアホ話に一時間つきあうことになる。
そして少したった時、事件が起きた。