hiyori
□最期
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私の最期を看取るのは
君であってほしかったから
ここに居るのは
私と君だけ。
好きだなんて
一度も言ってくれなかった君
君からの愛の言葉なんて
聞いた事の無い私
そんな君の瞳から
大粒の雫がこぼれる
(君のなみだ、はじめてみるよ)
私は君の頬に手を伸ばし
その雫を拭う
(とっても綺麗な色をしているんだね)
そんな君から「好きです」と
さいごの言葉が告げられる
私は一つ微笑んだ
そしてゆっくり目を閉じた。
さようなら
私もすきだよ
言葉にならない
想いを秘めて
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