猥褻写真ばんど

□鋸に映る変態
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「なんでっ、わしが、解体、をっ!手伝っとるっの!!」

切りにくい頭を鋸でぎーこぎーこ、時折もうもげるかなと思い、頭を捻るが上手く外れないの繰り返し

もうざっと5人は解体している高橋が脂肪が切断面からねちゃぁと出ている腕を投げ付けてきた

「いやぁ、岡野くんって下手な解体屋より、上手なんやもん。ただでさえ、20人くらい別所やったとちゃう?」

やっともげた誰のだか知らない頭部を、殺した本人のくせに椅子に座ってお茶している別所にぶん投げる

見事に片手でキャッチされて、「あっ、こいつ1番最初に殺したやつ」なんて髪を引っ張って遊んだりしている

「お隣りさんのよしみ?高橋一人に任せるのも酷でしょ?」

「一般人に解体させる殺人者なんて聞いたことないんじゃけど」

「じゃ、今させられてるってことで、聞いた」

屁理屈を言って、頭部を投げ返された。しみ出ていた血が飛び散り、頬に血がつく

ニコニコと笑いながら作業を見つめている別所は、精神異常者だ。人をたくさん殺して何が楽しい?それも外で殺さずに自分の部屋の中に入れて、殺していく。顔もスタイルも申し分ないので変態野郎なんて簡単にひっかかるらしいが

で、毎回僕とともに呼び出される高橋っていう男。彼は全く素性がわからない人だった。恐らく表の方の人ではないんだろうけど

「きれ……った!!」

やっと四人目を胴体、腕、頭、足に解体する事が出来た。ちらっと隣を見ると高橋は十人以上の人であった物達に埋もれている

高橋は上がった手だけが僕からは見える状態で「容れるもん…持ってきて」と言う。ガラガラと違う部屋からたるそうに別所が黒いスーツケースを持って出てきた

後…三人。汚れないように着ていたエプロンも色んな液でぐっしょり濡れている。これからは何枚かエプロン持ってこないと、洋服が大変な事になってしまうなと、別所に聞かれないように小さく溜息をついた

切ったパーツごとスーツケースに容れるみたいで、僕に「早く、早く切れ」と目で急かしてくる。だったら別所、お前がやればいいじゃないかと睨み返すと、また別所の笑い声と左腕が飛んできた

「…岡野くん、頑張ったし休んでええよ。臭いやろ?」

手元で、右腕が外れそうな死体を見た。目が陥没していて哀れだ。罪は多分あるのだろうが、こんなにも理不尽に殺されて、阿保らしくも思えてくる。じゃあ、せめて一般人で正常な意識のある僕が解体するべきじゃないか?そんな理屈は置いといて、つまり僕はこの可哀相な死体くんをバラバラにしたいと思っているわけで

「いや、この人のやつが終わったら帰ります」

別所は珍しいとでもいいたげに、後ろ向きの僕を見ていたようで、視線が刺さる

スーツケースに順に詰め込んでいた高橋もまだ解体を止めない僕を見て、驚いたようだった

そりゃあね、今まですぐに帰っちゃってたから

「……岡野、なんか奢って欲しいの?えっ、キャバクラ?酒?車?女?ソープ?」

女もキャバクラもソープも、やりたい事は一緒だろう。馬鹿野郎。こんな事言ったら僕が殺されかねないので、「うるさい、もうすぐ左足取れるから待っとれ」と言ってやった

だらし無く下がっている舌を何度抜こうと思ったか









ぎーこぎーこ、早く、丁寧に

変態の仲間入り







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