戯言仮

□真〜黄金町編〜
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ふらふら歩くと悪そうな兄ちゃんにぶつかって、彼らの唾が降りかかってくるんだよ




〜黄金町編〜





この街は生気というものがないのかね

誰の顔を見ても、瞳孔開きぎみのイッてる面

性病うつされましたか、そこのお姉さん



昼間でも生臭い京急の高架下をとぼとぼ

水をください、黒くなった鳩さんよ



何がこんなに私を虚しくさせてるのか

脳内ではドーパミンが出てるはずなのに

体はトランス状態に堕ちてくれてない



あぁ、すぐそこは日ノ出町

だけど見えない青い線

この街は青い高い壁で囲まれてる



だけど、誰かが壁を壊し始めたらしい

アドレナリンが出てる時に私に近づくと、叩き斬るよ

大岡川に死体は浮いてないのかな



また日ノ出町にさよならして、千鳥足で歩きだす

こう汚い大気を吸ったり吐き出してるだけなのに、私は生きてる

空は見えてくれない



何が私をこんなに楽しくさせてるのか

やっと活発化してきた麻薬物質よ

体中に刺激を与えられるほどの量だったっけ



金髪でもなく黒髪でもなくピンク色の髪の男の子にも

大きくなったお腹を抱えて倒れてる女の子にも

もうすぐ、助けが来る



私は逃げようかな

愛が欲しくなったから



壁が壊れてるなら、そこから出れる



足を制御するマリファナはあなたの方へ

手を操縦するコカインはケシの実を口に放り投げた

ハルジオンを片手に



愛が、満ちてる

愛が、溢れ出す








待ち合わせは横浜西口相鉄ジョイナス



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