復活お題

それはまるで毒を持った蝶のように
1ページ/4ページ



無言で俺の腕に包帯を巻いていく雲雀さん。
並盛の秩序にこんな事をしてもらう人間が居るなんて誰が想像するだろう。

「雲雀さん…」
静かに雲雀さんを呼ぶ、
「………。」
でもやっぱり雲雀さんは答えてくれなくて…。

「…ごめんなさい…」
俺が言えたのはそれだけ。途端に雲雀さんが顔を上げて、目が合った。

「謝るぐらいならっ…」
「雲雀さん…。」
雲雀さんが言葉の続きを言わない様に名前を呼ぶ。


「……っ、なんで…アイツなの?」
「分かりません…。でも、俺は…」
「もういい。」
今度は雲雀さんが俺の言葉を遮った。
「もういいよ。君は勝手にすればいい。勝手にして、勝手に傷付けばいい…」
「雲雀さん……ごめんなさい……」
俺には、謝る事しか出来なかった。
雲雀さんはそれ以上何も言わずに、俺の傷の手当てを続けた。



骸によって付けられた傷の手当てを…




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ