SD

□三題話バトン
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下記の言葉から、3つの言葉を選んで版権、創作の小説を作って下さい。
(物語ではなく詩、歌でも構いません)


【 言 葉 】
部活、方程式、子守唄(歌)、ミニスカート、足音遅刻、路地裏、野良猫、風船ガム、カレンダー、ヒール、パワーボタン、うさぎ、番犬、布団



使用語→部活・足音・遅刻


−−−−−




「わかったから早く部活に行けば?」


約束していたデートが休みであったはずなのにまたバスケ練習で駄目になった。
最初は我慢して笑っていたが段々悲しくなってきて。この頃了解の返事をする時どうしても突慳貪になってしまう。
わざと逸した視線。大好きな顔さえもう見詰める事が出来なくなっていた。
可愛くない、と自分でも思う。
だけど、


「遅刻するよ」


だけど直せなくて。そんな自分に嫌悪を募らせながら縋り付くようにスカートを握り締めた。
歪な皺が沢山寄る。寄って、しまう。
まるで自身の中で渦巻く汚い感情の波を表している気がして。自然と眦を涙が濡らした。


「ほら、早く」
「…あぁ…すまん………」


それでも今以上に涙が零れ落ちるのを防ぐ為に俯きつつ唇をギュッ、と噛み締める。
そのまま無理矢理体育館がある方向へ強く両手で押せばやがて躊躇いがちに、けれど、確実に遠ざかる足音が聞こえた。
が、顔を上げる事が出来ないまま音だけではなく気配が完璧に消えて数分経つまで動かなかった。動けなかった。


「紳一の莫迦…」


先程触れた温もりを惜しむが如くに手に唇を寄せる。
ゆっくりと口付けたのとほぼ同時に我慢していた涙が滴り落ちていった。






































(牧。スラダンでは珍しく暗い感じでお届けしました(笑)
多分そのうち続きか牧さん視点をアップしてると思われます…
ん。すみません(汗))




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初出し 2010/12/20 03:07
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