SD

□安心感
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・心に響く
貴方の優しい声に安堵の溜め息が零れ落ちるのはいつもの事――…


「どうした…?」
「……なんでもない…」
「なんでもないことはないだろう…?」
「クスッ…お父さんみたいに心配性ね…?本当になんでもないの……ああ…紳一の側は落ち着く♪」
「……………………………」
「…紳一?」
「………どうせ俺は老けて見えるよ……」
「……ぇ?……プッ…ププ…」


ギュッと抱き付いていた紳一から離れて慌てて見上げると拗ねた表情をした彼がいて……
我慢がしきれずに笑みが零れ落ちる。
紳一はいつも真面目できちんとしていて穏やか。
そしてガタイが良くて老け顔であるため、いつも歳相応に見られたことがないのは知っている。
が、彼自身の心は非常に繊細なのだ。
いつもいつも……
言われる度に落ち込んでる沈む彼は可愛くて…
頭を撫でてあげたくなる。


「……っ!笑い過ぎだっ!!」
「やっ、だ、だって紳一可愛過ぎるから……」
「な゙っっ?!莫迦にして「ないよ?紳一にいつも癒されてる…側にいれば落ち着くって言ったでしょ?別に紳一が大人びて見えるからってだけじゃないよ…?紳一が側にいてくれるだけで私はなんだか嬉しくて幸せなの……ホッと出来るの……」
「………………そう……か……」


私の言葉に大きく瞳を見開いて私を見た紳一は直ぐさま視線を外してあらぬ方向を見ながら若干低い素っ気無い声で言葉を紡ぐ。
が……


「…プッ…フフフフ……」
「っっ!笑うなよっ!」


紳一の耳が真っ赤に染まってゆくのが見えて。やっぱりあまりの愛しさに頭を撫でたくなった。
ああ!気にしないで良いのに……
どんな貴方でも私は好きよ…?
貴方だけを…
貴方だけを愛してるわ♪














バトン
初出し 2008/08/31 08:34


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