SD

□ツンツン少女シリーズ
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ツンツン少女の片想い



・揺れるおもいは
→いつか届くのだろうか…?


「何阿呆面してんだ?」
「っっ!煩い!差し歯!!禿っ!!」
「はぁっっ?!俺は禿てねぇっっ!!」


いつもいつも喧嘩ばかりしているけど私は三井が好きだ。
理由なんてわからない。
いつの間にか目で追っていたのだ。
だから、素直になろうと幾度となく決意を固めるのだけれど、何故か毎回上手くいかない。


「今禿げてなくても将来絶対禿げるわ」
「うるせぇっっ!禿ねぇよ!!」
「じゃぁ勝手に夢見てればいいじゃない」
「ああっ!勝手にする!!ほんと、お前可愛くない!!」
「ふん!可愛くなくて結構よっ!!」


そして、かなりの頻度で言われる゙可愛くない゙゙女じゃない゙の言葉達に私の胸は酷く痛むのだ。
三井の事は好きだけどそういう言葉を言う三井は好きじゃない。


「三井に゙可愛い゙なんて言われたら虫酸が走るわ!」
「なら良かったじゃねぇか!俺は絶対゙可愛い゙なんて言わねぇからよ!!」


なんて偉そうに言っても三井の口からそれらの言葉を引き出しているのは自分だという事に気付いていた。
でも…


「あっそ〜♪良かった!嬉しいわ♪」


でも、中々素直にはなれなくて。いつものように今日も三井に余裕ある笑顔を向けながら心で涙するのだった。



心の奥底の大切な想い
好きな人には気付いて欲しい
でも、気付いて欲しくない
矛盾する心
それが乙女の恋心――…




















バトン
初出し 2010/03/27 14:10

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