銀魂

□妬
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「ねぇ♪遊んでいかなぁ〜〜い♪」
「こらこら…職務中の人間をからかうじゃないよ」
「違うわよぉ〜〜!ひどぉ〜い♪」


穏やかな陽光が差し込む中、ふんわりと優しい風が舞い踊る。
町外れの裏路地で。見てしまったのは偶然だった。


「いつも言ってるじゃない♪お兄さんなら代金要らないわよぉ〜♪」
「あはは!お嬢さん綺麗だから俺なんかにゃ勿体ないよ」
「そんな事ないわよぉぉ〜〜♪」


綺麗な着物を着た艶やかな女性と黒の隊服を着た厳つい男、近藤
仲が良さそうな二人
妙には客引と客候補以上の関係に見えて仕方がない。
(何よっ!ゴリラのくせにデレデレしてっっ!!)
地面に足が縫い付けられたように動けなくなってしまい、少し離れた場所で繰り広げられる光景に苛立ちを募らせ続けている妙は全く気付いていなかった。
(女性と話してないで仕事しなさいよ!仕事をっ!!)
まるで見えない結界に阻まれているかの如く一歩も踏み出せない。
故に何かに縋りつくように着物の襟を握り締めたまま脳内で近藤の文句を並べる妙のその自身の顔が、今にも泣き出してしまいそうに、いや、泣いているように見える事に…
(本当、ゴリラなんて最低…!)
気付かない、気付けないのだった。



そして、
それが゙嫉妬゙であるということにも気付けないままで…
その為か、
二人の関係にめぼしい変化は未だない――…






































(妙→近。なんだかお妙さん嫉妬話似たようなのがあった気がします。
うん。すいません(汗))



初出し 2010-01-18 03:44
改訂  2012-09-02

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