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□バトン抜粋
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バトン抜粋〜湘北Ver.〜


・悲しい瞳に
→惹かれた。

近くにあるものではなく、遠くを見つめる寂しげな瞳に……
心を…心を鷲掴みにされた……



「お前…名は…?」
「……………………………」
「名前だよ。あるだろ?」
「三井…三井寿……」
「……………………………」
「なんだよ…」
「いや……俺は堀田徳男だ」
「ふーん…」


興味なさげに視線を彷徨わせる目の前の男は世の中全てに絶望しているようで…どう接すれば良いか徳男にはわからなかった。


だが……

「っっっ!みっちゃんっ!」
「……は?」
「みっちゃんって……呼んでもいいか?」
「……………………………」


迷っている間にフラフラと何処かにいこうとする背中に必死で呼び掛ける。
絶対に一人にしてはいけないと自身の胸中で警鐘が鳴り響いているのを徳男が確かに感じとったからであった。



バトン


・染み込む影が
→重なって…思考が闇へ闇へと落ちてゆく……


ブランクがあるのに大丈夫なのか?
体力はきちんと試合中保つのか?
本当に俺は…役に立つのか?


ザワザワザワザワ…
重なる影が…闇が……
俺の心を搦めとる。


「ミッチー?」
「あ゙?なんだよ?」
「大丈夫…か?」
「誰に向かって言ってるんだ?俺は諦めの悪い男だぜ?」
「ム…ただの差し歯のくせに」
「ブッ!確かに…」
「ああ゙?!テメェら…「練習に集中しろっ!問題児軍団っ!!」
「え!ダンナ!!俺は関係ないですよ?」
「全部桜木が悪い」
「な゙っ!!ミッチー!リョーチン!!この天才を裏切るのかね?」
「誰が天才だ?誰がっ!」
「この桜木は「いい加減にせんかっ!煩いぞ!!」
「…ふぅ……どあほう…」


だから、常に憎まれ口で自身を奮い立たせる。
そしたら、絶対誰かが俺の暗雲を取っ払ってくれるから……
莫迦みたいに騒いで前を向ける。

素直に礼なんて言える性分じゃなぇから言わないけどいつも…
いつも感謝している。


「あっ!三井さんダンナに殴られた所触れながらニヤニヤしてるっ!!」
「なっ…何ぃ?…リョーチン……ま、まさか…」
「まさか…」
「「三井のMはマゾの「なわけねぇだろっ!!」
「あはは。三井は赤木が好きなんだよ」
「っっっ!木暮何言ってんだよっ!!しかも赤木っ!!オメェ何照れてんだよっ!!!」
「なっ!照れてなんておらんわっ!!!」
「……ふぅ……どあほうばっか……」
「ウルセェッッッ!」


多分……



バトン
初纏め 2010/03/08 01:34

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