BL話

□聞こえない
1ページ/2ページ

いつもいつも笑ってた


楽しくても、嬉しくても


辛くても、悲しくても・・・




「苦しいときは、笑わなくてもいいだろう」




笑顔は相手を騙したり、笑顔にしたり・・・

保身のためにやってた


本当は楽しくなんかない、糞食らえだ


でも、それを誰より早く見抜いたそいつはそう言った



「    」



涙が



でた



「くま、抱っこしろ!」
「またかドフラミンゴ・・・少しは大人らしくしたらどうなんだ?」
「俺はくま限定に子供なんだよ」



抱っこされるのは好きだ

暖かさが伝わってくる



「あー、くまに抱っこされると落ち着く」
「そうか」
「このまま、ねる」
「ああ・・・おやすみ、ドフラミンゴ」



好きだった







なのに






「くま、くまっ!」
「・・・」




機械的に俺を突き上げる


込み上げるものは生理的な感覚で、決して満たされたものではない・・・


「くまぁ・・・」



快楽なんてない

悦楽なんて得られない




「くま」



きこえない



「ぁ」



目から溢れるのは、生理的な涙


そして何より、悲しみの涙




「よんで」




きこえない




「よんで」




きこえないよ



「おれをよんで」





もう二度と




貴方は俺を映さない





.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ