11/18の日記
16:46
寂しいよ、
---------------
そう口にすれば何かが変わるわけでもないし、呟けばその分だけ何か虚しいものがこみ上げてきそうだったから、私は敢えてそれを口にしたりはしない。
けれど、最近、そんな私の防衛線を飛び越えて来る奴が居る
「―――――…」
名前を呼ばれ、ふと振り返ってから『ああ、しまった』と顔を顰めた…どうやら最近の私は気が緩んでしまっているようだ
そんな私の顔を見て、嫌な顔をするわけでもなく、いけしゃあしゃあと『どーかしたの』と口にするこの男。
にこりにこり、と。
一体いつまで笑顔の安売りをしているんだか、と溜息を吐いて、とりあえず『何か用?』とだけ返してみる…まぁ、返答は大凡見当が付いているけれど。
「ん――…何も?」
「…」
ほら、いつだってそうだ
名前を呼ぶ
にこりと微笑む
用事は無い
…ただの暇人か、お前は
そんな意味合いを込めて相手…カカシを睨んでみるが、彼はそんなことを気にした様子もなく、ただ呑気に『今日は天気がいいねぇ』と他愛のない事を口にする
いや、確かに天気はいいけど。
と彼に釣られて空を見上げれば、そんな些細な反論をすることすら馬鹿に思えて
『…そうだね』とだけ口にした
すると、隣で居た彼が少しだけ笑みを溢す
何だか笑われたことが癪で、何よ、と不機嫌な声で返せば、彼は可笑しそうに私を見下ろしていた
「…いや?素直はいいなと思って?」
そんな優しい笑顔で笑うなんて反則、でしょう
前へ|次へ
□ コメントを書く
□ 日記を書き直す
□ この日記を削除
[戻る]