お題
□『思い出』
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もう一つの終わり方
花びらが舞うこの丘で
私はいつも泣いている。
君と住んでたこの町は
思い出が余りにも残っていて。
庭にある金木犀も
二人でいった紅葉が綺麗な並木道も
桜が植えてある公園も
私がいるこの丘も
今の私には直視できないほど綺麗すぎる。
それでもここにいる理由は、ここに入ればたとえ幻でもあなたに会えるから。
思い出の中だけでも貴方を見出すことが出来たから。
(その痛みで貴方の愛を確かめているといったら、貴方は私を嫌いになりますか?)
((貴方を失った今、貴方を感じさせるのはこの痛みだけなの。))
((だから神様。この痛みを消さないで))
痛いほどに