赤
□ワカメとキノコ
1ページ/3ページ
「切原…?」
此処は某ファストフード店。
赤也と月乃が座る席の前を通り掛かったのは、日吉だった。
「あれ?日吉じゃん」
「その人…」
日吉は、一緒にいる月乃に視線を向けていた。
「へへっ」
赤也は嬉しそうに、「俺の彼女」と言おうとしたが、月乃がそれを許さなかった。
「立海テニス部のマネージャーの、香宮です」
「ちぇ…っ」
途端にふて腐れる赤也。
日吉はそれを見て、含み笑いを浮かべた。
「此処、座ってもいいですか?」
赤也ではなく、月乃に聞く日吉。
「どうぞ?」
「先輩〜…」
案の定、決定権は月乃にあるらしい。
赤也は少し渋ったが、それ以上は言わなかった。