小説

□生きた証
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始めのキスは太股から順に


太股、腹、胸、腕、首

最後に唇へ・・・。


最初は触れるだけのバードキス
少しずつ、少しずつ深いキスに変わる

濡れた音に合わせて紫苑はゆっくりと目を閉じた




「ネズミはこれが好き?」

「え・・・?」

これ。
そう言って紫苑が指すのは紅い蛇行跡。

「紫苑は嫌いなの?」
そう問えば返ってくるのは、僅な頷きと 醜いもんという台詞


「俺は好き。
この跡もこの髪も、あんたが生きてる証じゃん」



だから好き
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