Short Stories

□夏休み
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「アースラーン!!」

思い切りドアを開けてドカドカと入る。


「アースラン!!」

かわいい顔でリビングのソファに見つけた藍色の頭を覗きこんだ。



……………。


反応がない。
「寝てるし…」


ソファに本を片手に眠る彼の頬に触れた。


出会って、付き合うまでの時間、出来事、いろいろあってもまだこの人と付き合っているという実感がない。


「今日、帰ってくるっていうから来たのに…」

ずっとずっと待ってたのに…


窓から吹き込む風に髪が揺れた。
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