草紙(長)―弐―
□『沈滞の消光を呼び覚ませ』―壱―
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〔壱〕
睡みの中、いつも探し求めている紫紺の影。
己が足で彼の方を探したい。
思いとは裏腹に自分は自由が全くきかない。
忌々しい、自分を縛り閉じ込める小さな空間。
必ずやこの世界から抜け出してやる――――――。
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