草紙(長)

□ 水鏡に響く鎮魂歌―碌―
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〔拾漆〕




呼吸をしているかも怪しいほど静かに眠る子ども。









自分はその寝顔を見ているだけ。









いざという時にほど、己は役に立たず









そのことに歯がみする思いだけが時間と共に強くなっていく。









自分の名を呼ぶ声は、お前にちゃんと届いているだろうか―――――?







 
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