草紙(長)

□水鏡に響く鎮魂歌―肆―
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〔拾壱〕







怪我を負って邸に帰ってきた自分。









いつも出迎えてくれる彼女はそんな自分を心配げに見つめている。









そんな彼女に自分は『大丈夫だよ』といって精一杯笑顔を向ける。









彼女に心配を掛けさせないために。









彼女に哀しそうな顔をさせないために。









自分は精一杯微笑むのだ―――――









 
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