Long Story
□Light Blue〜prologue〜
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2011年 春
「海ー!起きろって何回言わせるんだぁ!」
「う……ん…あと5分…」
「そういって起きた事ないでしょ!はい起きたー起きたー」
「ドケチ…」
「何か言いましたか??」
「いえ…何も…」
「つか早く用意しなよ。間に合わないよ」
時計の針が7を指している
「ちょっ早く言ってよ!あ〜どうしよッッ」
あっしは慌ててスーツに袖を通す
「取り敢えず落ち着け。はい紅茶」
「あっありがとう」
今日もいつものレモンティー
砂糖だってちゃんとあっし好みだ
「はぁ〜うまっww」
「7:30…」
「やべっ!行ってくる!」
慌ててあっしは鞄を掴む
忘れ物してないかな
財布。携帯。大切な書類。履歴書。えーっと…
「忘れて無い?」
「えっ何を?!」
「いつもの…だよ」
いつもの…
そうあっしには欠かせない日課がある
それを欠かせた日には絶対に何か悪い事が起こる
左手首に1プッシュ
右手首に1プッシュ
今日も1日この香りを纏う
あっしにはこの香りが欠かせない
この香りはあいつを思い出させるけど
それでもあっしはこの香りが大好きだ