Story(long)〜連載モノ〜
□「破滅の世界」‐第五話
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もう何も考えたくない。何もしたくない…。
迷夢から覚める事無く、何をするにも倦怠感を伴ってしまう。
「ルルーシュ…僕だって…僕だって嫌だ……戦いたくなんかない…でも…」
スザクの言いたい事は理解る。お互いが望む世界が有る限り俺達が戦わなくて良い世界なんて……ない
「……かってる……理解ってたんだ……」
決心をして割りきる事は余りにも恐くて。自分が臆病な人間だと改めて自覚する…。
「割りきるしか無いんだよ……ルルーシュ…この前も言ったよね……?」
「あぁ……もう…迷わない…」
「本当に……大丈夫……?」
憂色を浮かべたスザク。それはまるで生まれたばかりの雛を見守る親のような目。
そんなスザクが俺をずっと守ってくれていたんだと改めて思う。
しかし今はその支えがない…親を失った雛はまるで光を見失い行き場所を無くしてしまったようだ…。
「…きっと……きっと大丈夫だ…」
何の保証も無いけれど。
俺はきっと進んで行ける。
「…僕も頑張るから……」
同じ決意をした俺達は…これからけして交わる事の無い相反する道に進んで行くのだ……ー。