Story(short)
□君を愛してる (1000HIT小説)
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僕は君を愛してる。
君だけを愛してる。
「ルルーシュ!おはよう!」
「…………」
昨日は夜遅くまでナナリーとルルーシュと僕で久々に昔話をした。
「ルルーシュは昔から体力が無かったよね」
「俺が体力が無いんじゃなくてお前が体力バカなんだ」
「そうかな、ナナリーはどう思う?」
微笑を浮かべながらナナリーに話をふる。
「んー……スザクさんの運動神経は確かに凄いですけれど、お兄様はー…」
どこか言いにくそうにチラリとルルーシュの方を振り向く。
「なんだい?ナナリー、はっきり言ってくれていいんだぞ?」
視線に気づいたのかナナリーを方を向いて何故か自信あり気に答える。
「はい…お兄様は昔はよく直ぐに息を切らして苦しそうだったように…」
「ぶ…」
思わず吹き出してしまうと。
「な、なに!!」
ビックリして少しナナリーを睨みつけているようにも見える。
きっと今までそんな事を言われた事が無かったのだろう。
言った本人も申し訳無さそうにしている。
「やっぱりルルーシュは体力が無いんだよ」
「ふん、まぁ人間向き不向きと言うものがあるからな」
仕方がないというように言う態度も妙に大きい。
「さすがルルーシュ」
「何がだ」
「なんでもー?」
なんて言う他愛無い話をして盛り上がっていたら、いつの間にか時間が過ぎルルーシュの家に泊めて貰う事になった。
そして今顔を合わせている。
「ルルーシュ―…?」
「……………」
いくら話かけても無言。
これは。
完璧寝てる。
「おーぃ!! ルルーシュ―??」
もう一度話かけ軽く肩を揺らす。
「……ん…なんだ、スザクか」
ぼーっとしながらゆっくりと口を開く。
「なんだ、じゃないよルルーシュ、今寝てただろ?」
「ん…少しな」
ルルーシュは朝がとても弱くていつも学校に行くとき等はシャワーにでも浴びない限りなかなか目覚めない。
でも普段に比べて朝のルルーシュは素直で可愛いのだ。
「昨日は遅くまで喋ってたからね、大丈夫?」
「…あぁ、スザクは相変わらず元気そうだな」
まだ眠そうにいつもより行動スピードも遅い気がする。
「朝は気持ちが良いからね、そうだ、ルルーシュ、今日は僕がご飯を作ったんだ!」
「…ほぉ…それは楽しみだな…」
ふわりといつもとは違う素直な笑みが零れる。
最近では見なくなった表情に少し驚いて愛おしくなる。
「ルルーシュ…」
「なんだ…?」
「愛してるよ」
ずっとずっと愛してる。
「!!!?……いきなり何を」
さっきまでのぼんやりした表情が一瞬で覚め、驚いた顔を浮かべる。
「好きだよ、ルルーシュ」
余りに愛おし過ぎて恥ずかしいなんて気持ちは無かった。
「な……」
目の前のルルーシュは顔を真っ赤にさせて今にも沸騰しそうになっている。
「可愛い……、これから毎日ここにいてもいいかな?」
「え、と それは」
「愛してるよ、ルルーシュ…」
ふと耳元で囁くと更に顔を紅潮させる。
「バカ…何を言っているんだ…」
「正直な気持ちを言っただけだよ、それよりさっきの話は良い?」
「…良いに…決まってるだろ…」
凄く照れながらそう答えるルルーシュがとてもとても可愛くて。
「…ありがとう…」
そっと色白い肌を触り、両手で掬い込むように顔を取りとても温かい接吻をする。
「ルルーシュ…ずっと愛してるよ…ずっと…」
「…………ん………」
温かくて甘い口づけを交わして唇を一度離す、そして目を合わせて、今度はお互いが求め合いとても深いキスを交わした。
君をずっとずっと愛してる。