Story(short)
□「守りたいモノ―…君の騎士」
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僕の大切なモノ…其は友達ルルーシュ。
誰よりも大切で…愛している…。
「ルルーシュ?朝だよ!」
「ん……あぁ……」
不機嫌そうな趣を浮かべ布団に潜り込む。
夢と現実の区別がついていないようで此方の話も上の空だ…。
「ルルーシュ―!!!学校行くよ―!!!」
「……んん……スザク…うるさい……」
大声を出すとようやく意識が覚醒したのか布団から少しだけ顔を出し憤慨している。
しかし間髪も容れずまた眠りの世界に誘われていく。
「ルルーシュ…」
低血圧で朝が弱いルルーシュは毎朝そんな事を繰り返していた。
そんなキミも含めて僕は大好きだ。
結局今日の朝も目覚めずサボりに付き合わされる事になるのだ…。
「…おはよう、スザク」
“おはよう”では無く絶対“おそよう”だと思う…。
もう朝日は疾うに高く上がっている。
「おはよう、じゃないよルルーシュ…今日も学校行けなかったじゃないか…夜も遅いし、やっぱり何かやっているのかい…?」
毎日夕方頃には出ていって帰ってくるのは夜中。そんな不規則な生活が続けば誰でも疑いたくなるものだ…。
「別に何もしてない…、学校ぐらいお前一人で行けばいいじゃないか…」
「僕には言えない事なんだ…?キミが居ない学校なんて行っても楽しくなんて無いよ…」
そう…生徒会だって学校だってルルーシュが居ない所なんて何も楽しくは無いし意味もない。
「また恥ずかしげも無いことをさらりと…別に隠しているわけでは無い…」
「やっぱり言ってくれないじゃないか…」
突き詰めるように責めると、軽くかわすように話をそらした。
「それよりスザク、いつまで此処に居るつもりだ……?」
鬱陶しそうな表情に思えてしまう。
僕は只の邪魔者ではないのかと不安になる。
「…居ちゃいけないの…?」
「そういうわけじゃ……オレもスザクが居た方が……いや、ナナリーが喜ぶからな」
一瞬言いかけた言葉を打ち消すように言い直す。
「本当は“オレも一緒に居たい”って言いたかったんじゃないの?」
クスリと微笑し、からかうように軽く頬を突つくと直ぐに微かだかそれを赤らめ照れるルルを僕は楽しく見つめていた。
「ば、馬鹿な事を言うなっ!!オレはナナリーを!!」
「はいはい、分かったよ、相変わらず可愛い…ルルーシュ」
子供をなだめるように軽く受け流すが。