遠い日の記憶(長編)
□新選組
2ページ/3ページ
「はじめまして、弥生と申します」
「…てめえ…何者だ…何のためにあそこに近づいた」
「私こそ聞きたいですよ、何故動物ではないとお分かりに?」
「質問で返すな」
「…はぁ〜…さぁ?一体何者ですかね〜因みにあそこにいた理由はただの見物ですよ」
それだけ言うと、私は目眩ましを使い彼の目を眩まし、姿を消した。
「なっ!!」
(ちっ…何なんだよ…土方は…)
「てめえ……待ちやがれ!!」
そんな土方の怒鳴り声を聞きながら。
(さすがにあれは不味かったか……まぁとりあえず、怪しまれない方向から近づいてみる……か)
そう思った私が向かうのは天皇家の領域。
つまり京都御所だった。
まぁ元々何年も神をやっているだけあってか、天皇家…ようするに貴族の方々とは面識がある。
今までいろいろと協力してきたのだ。
たまには協力してもらうのも悪くはないだろう。
という考えからきた思いつきは、意外にも順調に進んでいくこととなる。
(……意外に順調に進んだ…なぁ)