桜歌2
□学校と桜
1ページ/3ページ
久しぶりに来た学校は
晴れ渡る空のように
綺麗だった
まだ工事をやってはいるが、以前と同じように生徒たちが行き通う。
その光景に微笑みながら、学校への一歩を踏み出した。
学校に入ると出来るだけ気づかれないように教室へと向かった。
もう今さら隠しても遅いが、見つかりたくないのだ。
めんどくさいこともあるが、なんと言っても今さら弁解するのが怖い。
それに今さらながら土方さんに会いづらい。
いろいろ頭がごちゃごちゃしていて。
思わず言ってしまった総監の話。
別に困ることではない。
ただ、土方さんがかなり嫌そうな顔をしていたのが気がかりだ。
(一体あのおっさん、何を話したんだか)
ぶつくさ考えながら授業を受けていた。
久しぶりの学校なだけあって授業が全然分からない。
長い長い授業が終わったとき。
校内にアナウンスが鳴り響いた。
『1年如月薫!STが終わり次第屋上に来い』
アナウンスは土方さんの声。
どうやら呼び出されたようだ。