桜歌(長編)完結

□再び桜舞う
1ページ/7ページ





はらりはらり





散りゆく桜





その先に





何が見えるのだろう






薫side


気がつくと、桜の舞い散る小高い丘にいた。
(ここは………)
そこは一度来たことのある場所だった。
「また来たの?」
その声は桜の木の方角から聞こえた。
その声の方角からを見てみると、銀髪の髪の長い女性がいる。
「そうみたいですね…今回は私…まだ生きていますか?肉体は」
「……生きているようですね、ならばお帰りなさい」
そう言って女性は桜の木の下へ消えていった。
「ふふふ、ではまた会いましょう」
そう言うと私も光の射す方向へと歩き出した。
またあちらで生きるために。
こちらとはもうしばらくの別れをして。



道を通っている間、いくつもの過去が流れ過ぎていった。
前世での土方さんとの日々。
そして生まれ変わってからの生活。
今となってはその全てが楽しくて。
…………いい思い出で。



                     
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ