桜歌(長編)完結

□桜と思い出
1ページ/2ページ





鳴り響く






木刀の交わる音





今日は彼らについて語ろう






先日の銃声がかなり近かったこともあって、学校は休校となった。
ニュースに取り上げられることもなく、さらには警察が公表することもなさそうだ。
昨日の発砲事件での死者がいるのかも分からない状態。
なので今日は臨時休校となったのだ。
そんななか、一部の生徒と教師がたまっていた。
“彼ら”だ。
剣道場に集まっている。






「こないだ源さんが薫を見たそうだ」
その一言に辺りが静寂に包まれた。
「薫ちゃんも生まれ変わってたんだ」
「なんと!薫君もこちらに!」
喜びを言い合っている彼らが、一人の言葉で再び静寂に包まれた。
「でも、何で薫は会いに来ねぇんだ?」
それは原田の一言だった。
「確かに!そう言われてみればそうだよな〜」
「何かあるのでは?」
「アイツはまた何か背負ってるらしい」
そんな疑問に答えを返したのは、やはり土方さんだった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ