捧げ物
□遥か大地へ
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確かいつも嫁嫁言ってたのだが……いまだに言っているようだ。
馬鹿なんだかよく分からない。
入学式が終わり、配布物やらなんやらを渡し終えたら、1日は終わった。
放課後になり、私は一人校庭にある丘の上に向かった。
階段を登り、桜の木が見えてくると、誰かがいるのが見えてきた。
「てめえはどこにいんだよ…」
桜の木に話しかける彼は寂しそうだった。
「………歳三さん」
うっかり出してしまったその言葉に、彼は振り向いた。
「桜!!」
「お久しぶりです、歳三さん」
二人の再会を喜ぶように、桜がヒラヒラと舞い落ちた。
あの日
「もし来世があるのなら、桜を見つけ出す…だからそのときはまた契りを交わしてくれ」
「はいっ……歳三さん……」
二人の再会は
全ての始まり
遥か未来への
架け橋