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□snow whiteB
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ハルカをつれてマスターコースのレッスン室を後にしたボクは部屋に帰ってきた。
部屋につくなりボクは台本に目を通す。
「オーディションまで一週間。セリフは今ので全部頭に入ったし…あとは役作りと、君のレッスンだね」
「…藍くん、もうセリフ覚えたんですか?」
「当然でしょ。ボクを誰だと思っているの。本当はゆっくり読みたかったけどさっきので時間が無駄になっちゃったからね。」
「さすがです…藍くん…!!」
ハルカは感激したのかパチパチと手を叩いている。
「普通は一度読んだら覚えるものでしょ。ハルカも手を叩いてないでさっさと読む」
「は、はい!」
ボクに注意されてハルカは慌てて台本のページをめくりだした。
さて、とボクはその間オーディションで演じる場面をもう一度確認しておくとしよう。
このオーディション、負けるわけにはいかない。
普通のオーディションならボクが負ける要素なんてないんだけど…、今回はレイジやトキヤ達がライバルになっている。
ハルカがボク以外の誰かとキスをするなんて、そんなの絶対嫌だからね