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□二人のsweet bathtime@
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今日は社長お得意の思いつき【湯けむり慰安旅行2013】という企画で、社長が趣味で経営している【シャイニング旅館】に来ている。当然のようにシャイニング事務所所属のアイドルおよびパートナーの作曲家は全員強制参加。

各自自由時間中、私はトモちゃんと露天風呂を楽しむことにした。


「アンタ…お肌つるつるのスベスベね!しかも、脱いだら結構胸あるじゃん…羨ましいっ」
「きゃっ…トモちゃん、そ、そんなに触らないで…っ」
「いーじゃない別にぃ!女同士減るもんじゃないし」


とても広い露天風呂から見える景色は最高だし、お湯も白濁湯でお肌がすべすべしてとっても気持ちいい。トモちゃんは「触らせて〜」と言いながらフニフニと私の二の腕や胸を揉んでくるから困る。


「あら、アタシも触ってみてもいいかしら♪」
「え、あ、あの…?」
「売れっ子アイドルの先生でも妬いちゃう位この子の肌、ツルツルですよー!」
「や〜ん!ホントだわ〜乙女の柔肌っ」
「でも月宮先生もお肌キレイですよねー」
「…え?つき、みや…せんせ?」
「当然!スキンケアは怠らないわよっ」


どこから現れたのか頭にタオルを巻いてメイクしたままの月宮先生が私の二の腕をフニフニ揉んでいる。
あれ?月宮先生いつからいたっけ…?
それにどうして女湯に男の月宮先生が…?ていうか…!タオル巻いているとはいえその下は裸なんですけどっ!!


「きゃああああッ」
「ちょっとー急に叫ばないでよね!驚くじゃない〜」
「だ、だだだだって、せ、先生、お、男の人じゃないですかっ!」


先生から勢いよく距離を取った私はタオルがずれないようにしっかりと手で押さえておく。
トモちゃんはというとさほど気にしていないのか先生の近くにいて。


「…ハルカの悲鳴が聞こえたんだけど、どうしたの」


私の悲鳴を聞きつけたのか湯気の向こう側から腰にタオルを巻いた藍くんがやってきた。
あ…水も滴るいい男の人…だ。じゃなくて!


「美風先輩!月宮先生が女湯に…!」
「女湯?」
「はい!私の二の腕をフニフニ…って…ひゃあああ」
「…今度は何」
「ななななん、なんで美風先輩がここに…っ!」
「なんでって…ここ、混浴だよ。温泉なんて入るつもりはなかったけど、レイジに無理やり引っ張られてね。で、シャワーを浴びていたら君の悲鳴が聞こえたってわけ」
「こん…よく?」
「あら?もしかしなくてもアンタ知らなかった?」
「う、うん…」


知りませんでした…これっぽっちも。ということはトモちゃん最初から知っていたから月宮先生がいても驚かなかったの…?
それに混浴って男女が一緒にお風呂に入る…のこと、だよねって、え!?混浴!?
…男の人とお風呂だなんて小さい時お父さんと一緒に入っていた以来なんだけど…っ
私はとても恥ずかしくなって藍くんや月宮先生に背中を向けた。
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