時神になっちゃいました

□第四話
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「優亜ちゃーん」


『瑞希…どうしたの?』


「暇だから来ちゃった♪」



一週間前あたりから瑞希がミカゲ社に来るようになった。


どうやら私が出掛けている間にある出来事があったようだ。


最初瑞希に会ったとき「何で君みたいな子が時神なんてやってるの?」って言われてムカついたけど話してみれば普通だった。



そして最近になって気付いたことがある。




それは私が出掛けている間にいろんな事が起こっている、ということ。


瑞希のことも例外ではない。


私は奈々生からも巴衛からも奈々生が瑞希に拐かされたなんて事は聞かされていない。



それに今の状況だと奈々生と巴衛はデートをしただろう。


そう考えられる根拠は二つ。


一つはなってが明らかに落ち込んでいること。
二つは巴衛が奈々生に触れようとしないこと。


そんなことに気付いてから私の中に一つの感情が生まれた。




“哀しい”



“鬱陶しい”



“どうして”





イコール…“嫉妬”




その嫉妬はどこに誰に向かうでもなく私の中にとどまっている。





『奈々生と巴衛は拝殿に居るよ』


「知ってる。優亜ちゃんも一緒に行こー」













ガラ


「奈々生ちゃん居るー?」


瑞希が障子を開ける。


だが瑞希は倒れた。


『大丈夫、瑞希!?』


腫れた瑞希の頬を擦ってやる。


瑞希は大丈夫大丈夫と笑う。



「なんで海に行っちゃ駄目なのよー!!」


巴衛と奈々生の話を聞いていると今日は海に行く、行っては駄目で言い争いをしているようだ。




―――――五分経過



―――――十分経過



いつになっても言い争いは終わらないので瑞希が二人に声をかけた。



「僕が着いてってあげようか、海。あ、もちろん優亜ちゃんも一緒ね」


『え、私もなの』
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