時神になっちゃいました

□第三話
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ゴロゴロ…カッ


カッシャァーンッ


「うわぁぁあ!」


『きゃぁっ』




窓ガラスが割れ一つの影が姿を現した。





「桃園奈々生ですね。



私は天に社を持つ神、雷神鳴神姫です」





まわりには既に結界が張ってあり、クラスメイト一人と居なかった。



『鳴神姫』


優亜が鳴神の名前を呼ぶ。


鳴神は何故人間が結界の中に居る?という顔をしていた。


『初めまして、私は時神の高柳優亜です。

鳴神姫?私が奈々生の代わりに応えます。
奈々生は土地神をしていて苦労をしたことはありません。

それよりも嬉々しています。

どうかお引き取りください』



「成る程…あなたが噂の時神ですか。
ですが、その願いは聞くことはできません」



そう言って鳴神は奈々生の腕を引いた。



「奈々生、無事か!」


「巴衛!」



どこから涌いてきたのか、片手に提灯を持った巴衛が出てきた。




「鳴神、これはいったいどういうことなのか。

奈々生を離してほしい。
その娘は俺の主だ」



「こんな娘が主とは随分落ちたものですね」



他人に隸従しているお前を見てるとイライラします。鳴神は言い放った。


巴衛はそれが癪に触ったらしく鳴神に攻撃を仕掛けた。



だが鳴神は小槌をどこからか取り出し巴衛に向かって振った。
小さくなぁれ、という掛け声とともに。
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