狂愛
□狂気
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土方さんが眠ったまま起きない。
僕は土方さんを起こそうと近づく。
〔早く起きないと、朝御飯無くなっちゃいますよ?〕
…だけど、化け物たちが邪魔をする。
僕は斬った。
斬って斬って斬りまくった。
見知った顔の、
時には背を預けた友の顔をした化け物たちを………。
化け物が僕の名を呼ぶ。
〔邪魔だなぁ。
早く土方さんを起こしてあげないといけないのに。〕
僕はまた斬った。
いつの間にか僕の周りは化け物の死骸で埋め尽くされていた。
〔早く起こさないと…
ハヤク土方さんをオコサナイト………。〕
いきなり、背中に激しい痛みを感じた。
斬られた。
この僕が、化け物如きにっっ!!
「総司…副長は、死んだんだ。」
僕を斬った化け物が呟いた。
その言葉は僕の意識を闇へと引きずり込んだ。
〔嘘だ。
土方さんは死んでなんかいないっ。
死んでなんか、いない。
眠っているだけ。
シンデナンカイナイ…………。〕
意識を失う前一瞬、笑った顔の土方さんが見えた気がした。
土方さん─────……。