凰エリ

□ずるいやつ/R18
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眠りから覚め、布団を被ったままぼんやりと頭を巡らせる。

思えば凰壮くんの元カノさん達は大人しくて器用で女の子らしい子ばっかりだった。なんでうちと付き合ってるのか分からへん。

うちかて凰壮くんみたいな意地悪よりも、優しくてうちをちゃんと女の子扱いしてくれる人がタイプなはず。はず、やったのに。

お洒落や苦手な料理を頑張っちゃうのも、褒めてほしいと思うのも、理由は一つ。


「…好きなんやもん、凰壮くんが」




「へぇ、まさかこんなタイミングで告白を聞けるとはね」


「!?」

え、幻聴?今、凰壮くんの声した?うちまだ寝ぼけてるのかもしれへん。


「おい、何とか言えよ」

「ひいっ!?」

布団を剥ぎ取られ、思わず声を上げる。目線の先には凰壮くん。なんや、幻聴じゃなかったんや。…じゃなくて。
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