神様の悪戯

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着いてきて下さいと自分で言ったのは良いけど、
子供たちが着物って思いもしませんでした。

それなのに大通りに彼らをそのまま連れて来てしまいました。

通りがかる人すべてに変な目で見られてしまいました
彼らの事をしっかり気に掛けなかったあの時の自分を責めたいです。


まぁ、そのままにしておく訳にはいかないので、皆さんを早く家に案内しなければ!!

そこから数分間歩き、我が家に到着です。


「ねぇ、あんたって誰かと住んでる?」

「いえ、私1人ですが…」

「この家から殺気を感じるんだけど…」


さ、殺気ですか!?
私には全く覚えがないのですが。


「とりあえず危なそうだから、俺様が先に行くから旦那たちは待っててね!!」

「わかったでござる!!
きをつけていってまいれ!!」


我が家に入るのに気を付けるって…
誰ですか、家に盗める物なんてありませんよ!!


オレンジの髪の子が先頭に立ち、扉を開ける。

すると、扉を開けると同時に黒い影が飛び出してきました。

黒い影はオレンジの髪の子を通り越し、私の所に向かってきます。

何が何だか理解しないうちに私は押し倒され、首にクナイだっけ? を押しあてらてられていました。


「なんだ、こいつは!?!」
「敵か!?」


あの、そうやって見てないで助けて下さいよ…


「(お前が俺を此所に連れて来たのか?)」


私を押し倒したのは赤い髪の子供でした。
その子の声は聞こえないのに、言っていることが分かりました。

なんで私、この子の言っていることが分かるんでしょうか?


「いいえ、違いますよ。
でも、貴方もこの方たちと同じなのではないですか?そんな感じがします。」

「(そうかも知れないな)」

「なら、少し警戒を解いて話を聞かせてくれませんか?」

「(……いいだろう。)」

「ありがとうございます」

少し悩んだのか時間はかかりましたが、
彼はクナイを退けてくれました。


「では、家でお話を聞きますので上がって下さい。」

そのままぞろぞろと皆さんをリビングの方まで
案内し皆さんが座ったのを確認して、お話を聞かせて頂こうとしました。


「まず、自己紹介がまだでしたね。
私は架島風花です」

「それがしは、べんまるともうす!!」

「おれは、梵天丸だ!!」

「……片倉小十郎だ。」

「俺様は猿飛佐助。
ヨロシクね風花さん!」

「(俺は風魔小太郎。)」


フムフム、茶色の髪の小さい子が弁丸君で、
弁丸君より大きい、眼帯をした子が梵天丸君、
綺麗なオレンジの髪の子が佐助君、
強面だけどしっかりしてそうな人が小十郎さん、
赤い髪の子が小太郎君ですね。了解です。

何処かで聞いたことがある名前のような気がしますが……まぁ、いいでしょう。


「それで、皆さんはどうしてあんなところに居たんですか?」

「それはだな…。」

「それがしはたんれんをしていたらいつのまにか
あそこにいたでござる!!」

「俺様は任務中で森に居るときにいきなり落とし穴が現れてそのまま落ちて気が付くとあそこに…」

「俺は刀の稽古中に目の前に光が現れて気が付くとあそこに居たんだ!」

「俺は政宗様の稽古の相手をしていたら、政宗様と同じように光が現れて気が付くとあそこに居た。」

「(俺は任務の為に里を出た瞬間に真っ白な空間に放り出されたらしく、気が付くとこの部屋に居た…)」


皆さんの話を聞くに、夢小説にあるようなトリップと同じような感じでここに来たんですね。

……と言うか、トリップじゃね?

だって着物だし、今は様付けとかないでしょう?

…………思い出した。
確か、昔読んだ夢小説にこんな感じでトリップしてきたこの話を読んだ気がする


……嘘でしょ?


 

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