禁じられた思い出
□俺の悩み
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俺だって立派な軍人だ!!
しかも、補佐官としての役割だってある!!
しっかり軍の為に働いているし、国家業務の仕事もかなり頑張って汗水流しながら働いている!!
その俺が、だっ!!!
何だって俺がこんな目に遭わなきゃならんのだっ!?
*******
俺は來。軍人であるし、国家補佐官でもある。
仕事なんかてんこ盛り…。
徹夜業務なんて日常茶飯事……。
慣れてるさ…。
こんな忙しい毎日なんか!!
でも、
コイツの世話だけは慣れねぇっ!!!
俺の頭を(毎日)悩ませているのはコイツ。今、俺の目の前に居る…無表情で昼飯に用意したパンを細かく千切り、温かいコンスープの中に入れたり、こんがりベーコンを入れたりと遊んでいる…、ん…?コイツ!!!
俺が丹精込めて作ったコンスープ様に何てことを!!
「やいやいやいっ!!!お前何て勿体無い事すんだよッ!?俺が心を込めて作ったんだぞッ!?」
俺は、溜め息混じり悩みの種である上司を眺め、そして気付く。悪戯の域を越え、最早嫌がらせとしか思えない奴の非道さにキレたのだ…。
「………」
そんな俺には一切見ず、未だ嫌がらせは続く。
そんな現状に怒り奮闘。
俺は、上司であるコイツを怒鳴り散らした。
「俺が早くから起きて元から作ったコンスープ様にッ!!しかもベーコンもメッチャ美味い味付けをしたんだぞ!?おいっ!琉華ッ!何てことを……ッヘブハッ!?」
今日の昼…。俺はテーブルの上にあったフランスパンと顔面キッスをする羽目になった……。
フランスパンを投げた張本人は涼しげな顔をし、何事も無かったかのようにデザートのアップルパイを食い始めているのが、視界の端に映った。
俺はフランスパンってこんなに痛かったっけ…?とどうでもいい事を考えながら床へと突っ伏した。
こんな日常も当たり前。
どんなに上司が悪かろうが、痛い目に遇うのはいつも部下である俺達…。
そんな俺達の心情すら見向きもせず、逆に踏みつけ足蹴にするのは上司の夜音だ。
血も涙もないとはまさにこの事なのだろう…。
流石だ。としか言い様がない。