GS長編

□二人で歩く未来
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「僕、坂田さんの隣で侍魂を学びながら、坂田さんと万事屋のお世話をしていきたいと思いました!」
「俺から学ぶことなんてないよ…?」
「それは僕が見つけていきます。坂田さんのいいところも、悪いところも僕が見つけますから…だから」

俯いたサラサラの前髪の下で伏せられていた瞳が前を向いて、請うように俺を見つめてくるから、俺は操られるように首を縦に動かしていた。
新八の仕事は俺がつぶしてしまったようなもんだし、姉ちゃん怖いし。
新八がこんなにお願いしてくるなら、大人の俺が子供の我侭に付き合ってやるしかないし。
言い訳が沢山頭に浮かんでくる。

「あ〜…仕方ねぇな」
「本当ですか!?」

口からは仕方ねぇなと出てくるのに、頬が緩く上に上がっているのに気付いてしまった。
あ〜…もう、面倒くせぇ、認めてしまおう。

眼鏡で地味で不器用なやつだけど、糖と少年マンガ以外に固執しなかった俺が1年も追いかけていたんだから。
俺の近くにいたいって言い出したこいつに、俺はこんなにも嬉しく思っているんだから。
こんなにも俺のテリトリーにしっくり入って来てくれるなら、男とか、子供とか、どうでもいいや。

「うちで好きなように自由にしていいから、一つだけ条件付けていい?」
「はい、何でも!」
「とりあえず、俺のことは『銀さん』って呼んでよ」
「銀…さん?」

これからお前が俺に落ちるかどうかは俺次第ってことで。

「がんばります。よろしくお願いしますっ!銀さん!!」
「俺の方こそ頑張るから…よろしくな、新八」

ーENDー
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