ミズノオト

□9話
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部活帰り、皆で神社に寄って私、真琴、渚と怜ちゃんで階段に座り、遥と江は向こうで何かをやっている






「凛ちゃんバッタにもリレーにもでないんだぁ…やっぱり遥ちゃんが出ないからなのかな」


『凛のバッタ見たかったなぁ』


「どうして遙先輩が出ないと出ないんですか?」


「そういう関係なんだぁ、2人は」


『そーそー』


「なんなんですか、それ…」


「まあまあ。今回は俺たちも個人種目に絞って、それぞれの力を出しきろう」


「できれば、僕もリレーに出たかった……」





怜ちゃんのその発言に真琴と渚は驚き、目をパチパチさせた






『怜ちゃんも出たいんだっ!』



「はい。この間レンタルでオリンピックの試合を見たんです。ことなる種目の4人が、力を合わせて1つのコースを繋いで泳ぐ美しさ…!特にタッチの瞬間
のバッタのフォームの美しさと言ったら!…たとえば、僕ならラストの……」






怜ちゃんが目を輝かせながら自分の世界へ入ってしまった…戻ってこい、怜ちゃんよ…!





「あ!遥先輩なんですかこれ!?半吉って……」


「何々?どうしたの?」


『なんだ?』






遥の手元にある紙を見てみると"半吉"と書いてあった






『半吉……?』


「半吉…そんなの始めて見た…」


「半分吉ってことですか?」





真琴も玲ちゃんも驚いていた





「あとの半分は?」


「優しさ!」


『えぇー』


「それなんか違いません?」


「えー?あってるよぅ」








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