ミズノオト
□8話
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「誰が出るかな♪誰がでるかなー♪怜ちゃんだ!」
「あの…僕だけ2面も名前があるんですけど。」
渚はサイコロのような物を作ってそこに全員の名前を書き、怜ちゃんだけが2面あった
「まぁ怜ちゃんだからねー」
「なんですかそれー」
「ほいっじゃ、怜ちゃん恥ずかしい話、どうぞー!」
『どうぞどうぞー』
「しかも恥ずかしい話って…」
「はぁ…小学校5年生の頃の話ですが、林間学校に行った時に……」
鞄の中に探してたらなくて、先生がお風呂場で落ちてた忘れ物を皆に見せた。それは……
「ああ、パンツかぁ」
「言わないでください…」
『ぷっ…くくくっ…』
「笑わないでください。」
『ごめっ…怜ちゃん可愛くて…つい…くくくっ』
「怜、えっと…」
怜ちゃんをフォローしようとする真琴
「大丈夫だよ、もし部室で落としても僕が拾ってあげるから」
「落としませんっ!」
『あははっ、可愛いなぁもう』
笑いながらそう言うと真っ赤な顔されちゃった
「おっ。次はハルちゃんだね!お題は…恋の話!略してコイバナ!」
『こいばな?』
「どうぞ〜」
「俺か」
遙は立ち上がって語り出した
「小学校の時…親に連れられて、近くの山に登りに行ったんだ。そこで…俺は出会った。目が離せなかった、その力強い美しさ、ほとばしる生命力。キラキラと輝きながら流れる……滝!」
『「「滝?」」』
「それ恋ばなって言わないよ、ハルちゃん」
『滝っ…ぷぷっ…』
「だったらお前はあるのか、蒼」
『もっちろーん!』
「本当!?聞かせて!」
『うーんとねぇ…小学校の時に、凛と一緒に遊んだんだけど』
「凛…?」
凛と行った時にピクッと反応した遥。それに構わず喋り続ける
『学校に行く時にいつもすれちがう子がいるの。ちょっとぽっちゃりで、ふわふわしていて…」
「ぽっちゃりで…」
「ふわふわ…?」
『もう可愛くてね、我慢できずに話しかけてみたの!』
「だれー!?」
『それでね、許可取って撫でたの』
「…撫でた?」
『そうっ可愛いくて白くてふわふわしているワンちゃんに!』
何故か皆がっくりとなった後にため息をこぼした
…私変な事言った?
「それもコイバナって言わないよ…蒼ちゃん」
『えぇー!?運命の出会いだと思わない?』
「結局遥先輩も蒼先輩も同じじゃないですか」
『でも滝よりはいいでしょ!?』
「滝の方がいい」
「あーもぅ、どっちでもいいよ!」
『むぅ…』
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