ミズノオト

□5話
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『ジャージかっこええ…!』


「でしょでしょ!」


『イワトビちゃんシークレットバージョンかわええ…!』


「そうだよねー!」


「どこがですか……」






暑い夏を迎えて、私と怜君は渚が着てるジャージを見ていた






「じゃ、そろそろ始めようか………練習を始める前に県大会エントリーの種目を確認しておこうか」


「どーぜ私は出られないんだろーちくしょー」


「まぁ、蒼は仕方ないよ…」





口を尖らせてそう言うと真琴は苦笑いした。
それから確認していると、江がドタドタと走ってきた





「大変です!凄いの見つけちゃいました!!」






江はなにやら持っていた古いノートを見せると"岩鳶高等学校水泳部地獄の夏合宿in無人島"と書いてあった





「楽しそーっ!」


『合宿っ!』





私と渚は目を輝かせながらそれを見る。






「私達もこの合宿のメニューに乗っ取って無人島で合宿しましよう!…大会に向けて!」


「めんどくさい」






遙は水に手を付けながらそう言った。
特訓メニューは無人島から無人島へひたすら泳ぐらしい。
……日焼けるっ!!!






『海かぁ…』


「海……」


「はいっ海です!」






チラッと真琴を見てみるとどこか寂しそうな顔をしていた。
やっぱりあの時のをまだ……




「今岩鳶水泳部に必要なのは持久力です!そして夏と言えば合宿です!海です!無人島です!!」


「いや、そもそも無人島って関係ないじゃないですか」


「でも、なんかドキドキするよねぇ…無人島って響き!」


『いいねぇ…無人島』


「でしょー!だから行きましょうよ!合宿!!」


「…まぁ、いいんじゃないかな。
大会に向けての強化合宿ってのは」


「やったー!それじゃお決まりだね!」





渚と江はハイタッチしながらやったー!と喜び合っていた











「そんな部費はありません」


『ですよねぇー』





そんな都合のいい話はテレビや漫画の中だとあまちゃん先生が言っていた。









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