銀月短編2

□可愛がる
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昨日の捕り物で怪我をした。
少しばかり、発熱があったが、これならどうということはないと判断して、翌日、見回りに出ようとしたところで日輪に咎められた。
大丈夫じゃ、ダメよ、休んでなさいと押し問答を繰り返していたところに、タイミング悪く銀時がやって来た。
「ああ、銀さん。ちょうど、いいところに。あなたからも言ってやってよ」
白々しい、ぬしが呼んだんじゃろーが!と日輪を睨んだが、何処吹く風だ。
マズイことになったと月詠が顔を強張らせたのも束の間、銀時はにっこりと笑うと恐ろしいことを口にした。
「約束したよね?今度、怪我したら、俺の言う事、なんでも聞いてくれるって」
「なっ?!」
確かに以前そんなことを言ったような気がする。
あまりにしつこかったから、その場しのぎで頷いたような…と己の迂闊さに舌打ちを漏らしそうになれば、銀時は、とんでもないことを言い出した。

……今日一日、俺が月詠の世話をする。月詠はなーんにもしないこと。

そして話は冒頭に戻る。
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